ムスカリン作動薬

2026年日本発売予測「KarXT(コベンフィ)」/フェーズ3試験/EMERGENT-2/オランザピンに勝る有効性を示す(2回目)

はじめにKarXT(Cobenfy)のフェーズ3試験のデータについて、いろいろと考えてみます。この記事では、フェーズ3試験のうちのEMERGENT-2の試験について書きます。EMERGENT-3とは別の試験です。追記:コベンフィについてまと...
ムスカリン作動薬

2026年日本発売予測「KarXT(コベンフィ)」/フェーズ2試験/EMERGENT-1/オランザピンに勝る有効性を示す(1回目)

はじめにこの記事では、今のところ一番期待している開発中新薬である、カルナ社のKarXT(Cobenfy)について書く。前の記事では、KarXTの主成分であるキサノメリンや、副作用、開発状況について書いた。前の記事へのリンクはこちら。「Kar...
ムスカリン作動薬

2026年日本発売予測「KarXT(コベンフィ)」の概要/オランザピンに勝る効き目/体重増加や錐体外路症状が少ない

はじめにこの記事と、次の記事では、カルナ社のKarXT(Cobenfy)について書く。開発されている抗精神病薬の中で、KarXTには一番期待している。この記事では、KarXTの主成分であるキサノメリンについて書く。またKarXTの副作用、開...
開発中/統合失調症薬

【東大病院の臨床試験成功】「ベタイン」治療抵抗性の統合失調症にも効く可能性あり

はじめにベタインの記事作成の要望があったので作ります。ベタインは、広く魚介類や植物などに含有している天然の物質です。脳内でも作り出す事ができます。ベタインには、脳にも効く「抗炎症作用」がある他、「神経保護作用」がある事が報告されています。マ...
向精神薬/断薬&減薬

抗精神病薬の断薬(後半) 断薬方法&手順 / D2占有率5%分ずつの減薬

「D2受容体占有率」を基準にした減薬現在の漸減法や隔日法でない方法現在、抗精神病薬を断薬する時、一般的には、漸減法(ぜんげんほう)や隔日法(かくじつほう)というやり方で行われているようだ。しかし、前の記事でも書いたが、これらは数ヶ月以内とい...
向精神薬/断薬&減薬

抗精神病薬の断薬(前半) 離脱症状の概観 / 出現率、期間、リスト、出やすい人など

はじめに対象読者要望があったので、抗精神病薬の「断薬の仕方」と「離脱症状」について書こうと思う。要望は要約すると「うつ病患者がオランザピンをやめるプロセスと離脱症状に関して記事にしてほしい。」という事だったと思うので、そのあたりを想定して書...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(後半) 効果と副作用

はじめにオランザピンの記事は、2つに分割した。この記事が後半になっている。前半の記事へのリンクはこちら。統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(前半) 有効性データ編(ジプレキサ、ザイディス)この記事では、抗うつ効果や体重増加など、オランザ...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(前半) 有効性データ

はじめにオランザピンの記事は2つに分割した。この記事が前半になっている。後半の記事へのリンクはこちら。統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(後半) ki値データ編(ジプレキサ、ザイディス)後半の記事では、オランザピンの抗うつ効果や体重増加...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬2 レキサルティ(ブレクスピプラゾール)

はじめに発売済みの薬の記事を作ってもらいたい、という要望があったので今後作っていこうと思う。レキサルティは、エビリファイを元にして作られた。エビリファイの持っているドーパミン安定化作用を持っている。加えて、セロトニンに対する調節作用も強い。...
開発中/統合失調症薬

「ソリアン(アミスルプリド、LB-102) 」クロザピンに次ぐ有効性 

はじめにソリアンは、非常に優れた非定型抗精神病薬。統合失調症薬の中で、クロザピンに次いで2番目に有効性が高い。有効性の面では、オランザピンやリスパダールより優れている。低容量の使用では、陰性症状やうつ状態に効く。米国や日本ではまだ使えないが...
開発中/統合失調症薬

「ルマテペロン(カプリタ) 」独特な非定型抗精神病薬 

はじめにルマテペロンは、ハロペリドールなどと同じブチロフェノン系。また、非定型抗精神病薬でもある。イントラ・セルラー・セラピーズ社が開発した。米国では、2019年12月に統合失調症への適応が認められた。2021年12月には双極性障害のうつ状...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬1 ラツーダ(ルラシドン)

はじめにラツーダは、日本では2020年3月に、統合失調症と双極性障害のうつ状態、に対して適応が認められた。この記事では、まずラツーダの各受容体に対するki値を書き、各ki値が生じさせる効果や副作用について書く。実際に処方された人たちへはどう...
メンタル重要資料

治験における有効性データの信ぴょう性

今後、開発中新薬の有効性の比較をしていきたいが、注意点がいくつかある。プラセボ次第でいいのか実は、治験で抗精神病薬の有効性が測定された時、PANSS合計スコアの平均減少幅(改善幅)は各抗精神病薬の間で、それほど大きくは違っていない。下の表を...
メンタル重要資料

統失治験薬の有効性の見方&有効性データ例

はじめにKarXTやHTL16878やCVL-231などの抗精神病薬は、治験(臨床試験)の時、PANSS(パンス)という尺度を使って、有効性が測られたりする。PANSSについては、この記事を参考にしてもらいたい。PANSS 陽性陰性症状評価...
メンタル重要資料

「PANSS」陽性陰性症状評価尺度/抗精神病薬の有効性測定に使われる尺度(2025.1.21修正)

はじめにPANSS(Positive and Negative Syndrome Scale、陽性陰性症状評価尺度)は、統合失調症の重症度を測るために使われる尺度(物差し)。PANSS(パンス)を使った検査では、陽性症状、陰性症状、総合精神...