向精神薬/断薬&減薬

抗精神病薬の断薬(前半) 離脱症状の概観 / 出現率、期間、リスト、出やすい人など

はじめに対象読者要望があったので、抗精神病薬の「断薬の仕方」と「離脱症状」について書こうと思う。要望は要約すると「うつ病患者がオランザピンをやめるプロセスと離脱症状に関して記事にしてほしい。」という事だったと思うので、そのあたりを想定して書...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(後半) 効果と副作用

はじめにオランザピンの記事は、2つに分割した。この記事が後半になっている。前半の記事へのリンクはこちら。統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(前半) 有効性データ編(ジプレキサ、ザイディス)この記事では、抗うつ効果や体重増加など、オランザ...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(前半) 有効性データ

はじめにオランザピンの記事は2つに分割した。この記事が前半になっている。後半の記事へのリンクはこちら。統合失調症 発売済み薬4 オランザピン(後半) ki値データ編(ジプレキサ、ザイディス)後半の記事では、オランザピンの抗うつ効果や体重増加...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬3 ロナセン(ブロナンセリン)

はじめにロナセンは、SDA(セロトニン・ドーパミン遮断薬)と呼ばれる。SDAには他にリスパダール、ルーラン、インヴェガ、ラツーダなどがある。しかし、ロナセンは、他のSDAよりドーパミンD2受容体への作用が強いため、DSA(ドーパミン・セロト...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬2 レキサルティ(ブレクスピプラゾール)

はじめに発売済みの薬の記事を作ってもらいたい、という要望があったので今後作っていこうと思う。レキサルティは、エビリファイを元にして作られた。エビリファイの持っているドーパミン安定化作用を持っている。加えて、セロトニンに対する調節作用も強い。...
開発中/統合失調症薬

「ソリアン(アミスルプリド、LB-102) 」クロザピンに次ぐ有効性 

はじめにソリアンは、非常に優れた非定型抗精神病薬。統合失調症薬の中で、クロザピンに次いで2番目に有効性が高い。有効性の面では、オランザピンやリスパダールより優れている。低容量の使用では、陰性症状やうつ状態に効く。米国や日本ではまだ使えないが...
開発中/統合失調症薬

「ルマテペロン(カプリタ) 」独特な非定型抗精神病薬 

はじめにルマテペロンは、ハロペリドールなどと同じブチロフェノン系。また、非定型抗精神病薬でもある。イントラ・セルラー・セラピーズ社が開発した。米国では、2019年12月に統合失調症への適応が認められた。2021年12月には双極性障害のうつ状...
発売済/統合失調症薬

統合失調症 発売済み薬1 ラツーダ(ルラシドン)

はじめにラツーダは、日本では2020年3月に、統合失調症と双極性障害のうつ状態、に対して適応が認められた。この記事では、まずラツーダの各受容体に対するki値を書き、各ki値が生じさせる効果や副作用について書く。実際に処方された人たちへはどう...
メンタル重要資料

治験における有効性データの信ぴょう性

今後、開発中新薬の有効性の比較をしていきたいが、注意点がいくつかある。プラセボ次第でいいのか実は、治験で抗精神病薬の有効性が測定された時、PANSS合計スコアの平均減少幅(改善幅)は各抗精神病薬の間で、それほど大きくは違っていない。下の表を...
メンタル重要資料

統失治験薬の有効性の見方&有効性データ例

はじめにKarXTやHTL16878やCVL-231などの抗精神病薬は、治験(臨床試験)の時、PANSS(パンス)という尺度を使って、有効性が測られたりする。PANSSについては、この記事を参考にしてもらいたい。PANSS 陽性陰性症状評価...
メンタル重要資料

「PANSS」陽性陰性症状評価尺度/抗精神病薬の有効性測定に使われる尺度(2025.1.21修正)

はじめにPANSS(Positive and Negative Syndrome Scale、陽性陰性症状評価尺度)は、統合失調症の重症度を測るために使われる尺度(物差し)。PANSS(パンス)を使った検査では、陽性症状、陰性症状、総合精神...
AIで完治等の最新研究

統合失調症治療 最新研究1 シナプスコネクター

シナプスコネクターシナプスコネクターによる治療という、従来のアプローチとは違った、新しい有望な、治療方法がある。シナプスコネクターは、シナプスをつなげる(コネクトする)分子。そこでまず、シナプスについての説明から入る。脳は、1~2千億個の神...
ブログ活動方針

プロフィール&このブログについて

このブログでは、海外国内の研究論文や、海外国内のニュース記事などを参考に、次の2種類の情報を発信します。「開発中の向精神薬」(抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、ADHD薬など)「精神疾患の最新研究」(人工知能による精神医療など)これら...
ムスカリン作動薬

「NBI-1117568」ネクセラのM4作動薬/特異性のある注目のムスカリン作動薬

概要いくつかのM1作動薬、M4作動薬と呼ばれる抗精神病薬が、何年か後に出てくるかもしれない。個人的な意見では、非定型抗精神病薬の到来にも匹敵する可能性のある薬になるとも思われる。それらは特に、認知症状への効果に期待が持てる。M4作動薬のHT...
メンタル重要資料

ki値 (効果、副作用の目安)

ki値とは、アンタゴニスト(遮断薬、阻害薬、拮抗薬)やアゴニスト(刺激薬、作動薬、活性化薬)などが、受容体にどれだけ結合しやすいかを表した数値。数値が低ければ低いほど受容体に強く結合する(親和性が高い、効果が高い)。ki値は、測定方法、人種...