リスパダールの「まとめリンク集記事」があります。
リスパダール はじめに&まとめリンク集(1/11)
この記事では、リスパダールの陽性症状への効果について考えてみます。陽性症状への効果に関係するki値を下の表に示します。
作用 | リスパダールのki値 |
D2受容体遮断 | 3 |
リスパダールのD2遮断作用はki値3で、他の抗精神病薬と比べて特別に強いわけではないです。
けれど、他の記事でも書いたように、リスパダールはD2受容体に「長時間結合」する事で、陽性症状への効果は高くなる傾向にあります。
リスパダールの「有効性」の記事でも、陽性症状への効果はオランザピンよりある、というデータを示しました。
ある精神科医も、強い薬なので、安定維持期にリスパダールを使う事は勧めていないです。けれど、急性期に使う事は悪くないと言っています。
オランザピンやセロクエルに比べてリスパダールは、非常にタイトな薬で効果に隙(すき)がないとも言っています。ハロペリドール的な強い薬らしいです。
一方で、リスパダールを使って、逆に陽性症状が悪化する人がポツポツ見られるようです。リスパダールを実際に使用した人の話では・・・・
- 「リスパ飲んでから幻聴が聞えるようになった。」
- 「昨日から他のが合わなくてリスパダール1mg処方されたんだが、より幻覚見えるんだけど・・・」
- 「リスパダールを飲むとものすごく体調は悪くなるし、妄想や幻聴、幻覚は出るし、周囲は気になりだすし、いいとこなし。」
などと言っている人がいました。
ある精神科医によると、高容量(4mg以上)の人では、減量する事で一時、悪化する人も多いですが、そのような離脱症状を乗り越えると、ほとんどの人で以前より精神症状が軽快するそうです。
減量によって幻聴や幻視が改善する事すらあり、ほとんどの人で不快感、不機嫌、希死念慮、倦怠感、錐体外路症状、が軽快するそうです。
ですがもちろん、リスパダールで陽性症状がかなり良くなる人もいます。
- 「私はリスパで救われたよ。強い幻聴と妄想がほぼなくなった。」
- 「なんだかんだで精神病にはよく効く薬だよなぁ・・・」
- 「この薬すごい効いてくれてる。体感幻覚、緊張感、頭に音が飛び込んでくることとか、電波攻撃がかなり薄くなってくれた、うれしい。」
などと言っている人がいました。
リスパダールの陽性症状への効果は、概(がい)して高いと思われます。けれど、ごく一部の人で陽性症状が生じてしまう人がいます。減量によってかえって良くなる人もいます。
次の記事へのリンクはこちらです。
リスパダールは「錐体外路症状」がいくらかある (6/11)
リスパダールの「まとめリンク集記事」があります。
リスパダール はじめに&まとめリンク集(1/11)
コメント