【減薬&断薬法】コンサータ、ストラテラ、インチュニブ、ビバンセ【ADHD治療薬】

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はじめに

コンサータとストラテラの「減断薬法」や「妊娠に対する影響」についてまとめて欲しい、という要望がありました。できるだけの事を報告します。

ついでに、同じADHD治療薬であるビバンセとインチュニブについての情報も追加します。

まずこの記事では、「減断薬法」について書きます。けれど、そもそもADHD薬は、断薬しても離脱症状はほとんど起こらないと言われています。

長期間ADHD薬を服用していたり、服用量が多かったり、離脱症状が起こりやすい体質の人の場合は、離脱症状がいくらか起きる事もあるかもしれません。

そういう人であっても、おそらく病院で一般的に行われている漸減法(ぜんげんほう)というやり方で薬を減らしていけば、十分であると思います。

「漸減法」とは、服用量を1/4か、もう少し少ない程度の量ずつ、時間をかけて徐々に減らしていく方法です。 減らす間隔として、2週間以上の期間をあけることが望ましいとされています。

ADHD治療薬の減薬は、漸減法で行えばだいたい良いと思います。離脱症状はほとんどないと言われています。

漸減法(ぜんげんほう)

一般的に行われている漸減法の例を言います。例えば、ある人はストラテラを何週間か毎に

80mg→65mg→40mg→25mg→10mg→5mg

というように減らしていって離脱症状は出なかったそうです。

同様にコンサータの場合の漸減法の提案をします。やや細かく減らしています

72mg→63mg→54mg→36mg→27mg→18mg

のように減らせばいいのではないでしょうか。何週間ごとに減らすかについては、1~8週間位の間で、医師と相談して決めて下さい。

また、インチュニブの場合は、

6mg→5mg→4mg→3mg→2mg→1mg

のように減らせばいいのではないでしょうか。

ビバンセの場合は、

70mg→50mg→40mg→30mg→20mg

でどうでしょうか。

何mgずつ減らすかは、薬を分割しない範囲で、適当に考えただけですので、医師とよく相談して下さい。要するに、「漸減法」で減らせばいいのではないかという事です。

ただ、量が少なくなる程、少しずつ減らした方がいいとは思います。

漸減法のプロセスの例を挙げました。だいたいの事を言っただけです。実際は、漸減法で減薬したいという事を伝えた上で、医師と相談してください。

ドライマイクロテーパリング、水溶液タイトレーション

離脱症状が「極端に」出やすい人については、一般に行われている漸減法より、さらに少しずつ薬を減らした方がいいかもしれません。

その場合、ドライマイクロテーパリングや水溶液タイトレーションという方法があります。それらの方法では、マイクロ単位ずつの減薬も可能です。

それらについては次の外部リンクの記事を見て下さい。

ドライマイクロテーパリングでの減薬方法

水溶液タイトレーションの方法

水溶液タイトレーション方法つづき:具体的例

とは言え、ストラテラ以外は、ドライマイクロテーパリングや水溶液タイトレーションによる減薬はできません。

というのも、薬の剤型として、コンサータとインチュニブは、徐放性製剤になっています。徐放性製剤の場合、特殊な薬のつくりになっているので、薬を分割したりはできません。

ですので、ベンゾジアゼピンの減薬や抗精神病薬の減薬で可能だったドライマイクロテーパリングや水溶液タイトレーションなどでの減薬はできません。

あくまで、先程紹介した漸減法で減薬するしかないです。

また、ビバンセやストラテラは、カプセルの剤型になっています。カプセルの場合は、ドライマイクロテーパリングや水溶液タイトレーションなどの方法を解説したサイトがないのでわかりません。

ストラテラには、内用液や、ジェネリックの錠剤もあるので、もしかしたら、ドライマイクロテーパリングや水溶液タイトレーションなどの方法が使えるかもしれません。

ですが、ストラテラは、ADHD薬の中でも、最も離脱症状が起こりにくいです。そこまでやる必要はないように思います。

もし、離脱症状が極端に起こりやすい人がいて、ストラテラを「漸減法」では減薬できない人がいれば、問い合わせやコメント下さい。

ストラテラをドライマイクロテーパリングや水溶液タイトレーションで減薬する方法、の記事を作る事を検討します。

ストラテラを除いてADHD薬は、ドライマイクロテーパリングや水溶液タイトレーションの方法を使って減薬できません。一般的な漸減法でやるしかないです。

減断薬支援専門機関

次に、減薬、断薬の支援専門機関についても要望がありましたので、書きます。

調べてみたのですが、ADHD治療薬の減薬や断薬の支援専門機関というのは、見つかりませんでした。

「向精神薬一般」の減断薬を謳(うた)う病院なら、ごく一部あるかもしれません。

ですが、自分の住む地域でもそのような病院を見かけた事はありませんし、滅多にないのではないでしょうか。東京とかならたくさんあるのでしょうか。

ましてや、ADHD治療薬専門の減断薬支援機関は、見つかりませんでした。もしあると言う方がいたら、問い合わせやコメント下さい。

ADHD治療薬の減断薬支援専門機関は、見つかりませんでした。

関連した事を少し付け加えます。たぶん難しいので読み飛ばしても良いです。

2014年に、精神医療の被害者団体から、厚生労働省に要望書が出されています。その中で、向精神薬の減断薬施設の設置が要望されています。

また、減断薬施設として一般の病院を活用する場合は、病院に対して「厳格なルール」「第三者による監視」「国による指導」が必要であると提案されています。

仮に、その要望書の意見がいくらかでも取り入れられて、提案されたような形で「規制された病院」が出てきたとします。

その場合、ADHD治療薬の減断薬についても、ちゃんとした知識を持った医師も増えるのではないでしょうか。

けれど、要望書が出されてから10年近くたっていますが、今の所、向精神薬の減断薬について、ちゃんと「規制された病院」はないと思います。

どこの病院がちゃんとやってくれるかわからないので、口コミとか評判を調べるしかないと思います。ごく稀(まれ)に、減断薬のやり方が悪い医師がいて被害を受ける場合もあるそうです。

けれど、ADHD薬の場合は、急にやめようとするのではなく、漸減法で減薬してくれる医師であれば大丈夫だと思います。

ADHD治療薬の減断薬支援専門機関は、現時点ではないと思います。

将来的に、ADHD薬の減断薬についても、正式な知識を持った医師のいる病院や施設が増える事はあるかもしれません。

厚労省に要望書が出されているので、必要とはされているようです。

コメント

とりあえず、この記事では、ADHD薬の減断薬法について書きました。ADHD薬と妊娠については、次の記事で書くことにします。

ADHD治療薬の「妊娠に対する影響」についての記事へのリンクはこちらです。
【妊婦&母乳への影響】コンサータ、ストラテラ、インチュニブ、ビバンセ【ADHD治療薬】

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参考文献

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